本作はフランスとカナダによる合作映画。

プロデュ―サーは、2012年日本でも大ヒットしたフランス映画『最強のふたり』のプロデュ―サー陣。

バレエという題材に、現実を超える美しい魔法をかけたのは、ディズニーやドリームワークスで数々のキャラクターを世に送り出し、『カンフー・パンダ』や『マダガスカル』などの名作アニメを手がけたアニメーション・ディレクターのテッド・タイ。

振り付けを務めたのは、パリ・オペラ座バレエ団芸術監督のオレリー・デュポン、ジェレミー・ベランガール。バレエの美意識と情熱が注ぎ込まれた。

本来アニメ畑ではない、異色の製作チームによる初アニメーション映画にふさわしく、“新鮮な驚き”にあふれた一本に仕上がっている。

19世紀末、フランスの片田舎の孤児院で暮らす少女フェリシーは、同じ施設で育った親友ヴィクターと一緒に脱走してパリにやってくる。いろんな偶然が重なり、バレエの世界にうまく飛び込む。

 

王道のサクセスストーリーながら、ヒロインの設定はハリウッドのメジャーアニメスタジオのそれとは少し違う。

フェリシーは、夢を叶えるためにがんばるけれども、ずるがしこい、したたかな面もある。

完璧でない、人間臭いところが、フェリシーの人物像にリアリティを感じ、親近感を覚える。

 

破天荒でアグレッシブでもあるフェリシーの日本語吹替えを務めたのは、土屋太鳳さん。

彼女自身、バレエ経験者で、踊ることが大好き。

フェリシーは、物心ついたときから、習ったことはないけれどバレエが大好き。

「ダンスは私の人生です。踊ると自分らしくいられる」と明かすシーンはすがすがしく、気持ちが良い。

太鳳さんは、このフェリシーのセリフが大好きだそうです。彼女にとっても、ダンスは生きることそのものだそう。

フェリシーと同じように踊ることが大好きな太鳳さんの吹替えは、観ごたえ(聴きごたえ)十分。

 

フェリシーを指導することになる元バレリーナのオデットとの関係もみどころのひとつ。

偶然と善意に支えられた現実離れした物語ながら、人間ドラマを丁寧に描いている作品でもあるところは、さすが、『最強のふたり』を彷彿とさせる。

 

ダンスシーンは躍動感みなぎり、美しいものばかり。

なかでも、フェリシーのライバル、カミ―ユとのダンスバトルシーンは圧巻の一言!

オペラ座の観客席、そして大階段へと、踊りながら移動。これでもかと、華麗な技を繰り広げて戦う二人。まるでアクション!

 

そして、音楽でも盛り上げてくれる。音楽プロデュースは『パイレーツ・オブ・カリビアン』などの音楽を手がけたクラウス・バデルト。さらに、オデット役で声の出演もしているカナダの歌姫カーリー・レイ・ジェプセンが主題歌を手がけ、高揚感のある音楽がフェリシーの感情を豊かに演出、ダンスシーンを盛り上げる。

 

そして後半、カミ―ユの厳しいお母さんがフェリシーに襲いかかる展開は、サスペンスあり‥、で飽きさせない。

 

実写とアニメーションの超豪華製作陣の集結が、夢と感動とリアリティの化学反応を起こし、まるで現実とおとぎ話がひとつになったようなドリームシネマ『フェリシーと夢のトウシューズ』がここに誕生したのである。

 

「バレリーナを目指す女の子の話なんて」と思って観逃したら、後悔するかもしれませんよ。

 

豊岡劇場 上映スケジュール

上映スケジュール

 

『フェリシーと夢のトウシューズ』公式HP

http://www.ballerina-movie.jp/