本年度アカデミー賞で、作品賞、脚本賞、編集賞など主要部門にノミネートされており、主演女優賞(フランシス・マクドーマンド)、助演男優賞(ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル)の2部門を見事受賞!!話題騒然の一本である、『スリー・ビルボード』

 

あらすじ

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

アメリカのミズーリの田舎町の道路に並んだ3枚の看板。そこには「レイプされて死亡」「なぜ? ウィロビー署長」「犯人逮捕はまだ?」というメッセージがありました。

 

 

このメッセージ広告を出したのは、主婦のミルドレッド・ヘイズ(フランシス・マクドーマンド)。広告を出した理由は、自分の娘がレイプされて殺されたのに犯人は捕まる気配がないため、業を煮やし、広告で警察を急かしたのです。

ところがこれをきっかけに、ミルドレッドと家族、警察官たち、広告会社のスタッフの間で大騒動が起こる。というものです

 

 

 

 

 

 

 

 

【娘を殺されたヒロインが、いつのまにかモンスターママに!】

 

 

愛する娘を殺され、犯人が捕まらないまま月日が流れていくことに耐えられないミルドレッド。最初は私も可哀想だと思っていました。娘が亡くなる前日、車を貸してくれという娘にNOと言ったために、売り言葉に買い言葉で喧嘩別れしたまま、娘を失ったのですから。母親としては、辛いですよねえ。

しかし、彼女の怒りの矛先が警察へ向かい「なんで犯人捕まえられないのよ、このポンコツがっ!」みたいな怒りのまま広告を出してから、事態は変わります。

警察がそんなホイホイと事件を解決できるわけがなく、「努力しているが、すべてがうまくいくとは限らない」と署長に説得されても、ミルドレッドは聞く耳を持たず、悪態をつきまくるのです。

町中の尊敬を集める署長を批判しまくるミルドレッドに対して、町の人は怒り心頭。それに対する彼女の怒りのボルテージも上昇しっぱなし。

嫌がらせや抗議を受けても、一歩も引かないどころか、自分に刃向う者を次々叩き潰していくように。可哀想な母親ではなく、乱暴で恐ろしいモンスターママ化していくんです!

 

 

 

 

一方、、

 

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

 

警察には、ディクソンという凶暴なやる気のない不良警官(サム・ロックウェル)がいるのですが、彼が唯一尊敬しているのが署長です。

そんな署長を侮辱するような広告を出されて、怒りに燃えたディクソンは「広告を引き上げろ!」と、広告社のレッド(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)に訴えます。

しかし受け入れられないと知るや「引き上げないならこうしてやる!」と、レッドをボコボコにして病院送りにしてしまうのです。警官なのに、なんてこと!

ディクソンも、ミルドレッドに負けず劣らず、わけのわからない凶暴さがあり最悪。気の毒なレッド……。

 

 

 

 

 

 

【なんでこうなるの?」という展開に驚き】

 

 

 

そんな風にミルドレッドとディクソンがどんなに暴れても、署長は常に平常心。実は署長は大病を抱えていて、自分の命に不安がありました。気がかりなことはたくさんありますが、そのひとつが部下のディクソン。彼はディクソンに前向きになれるような手紙を残します。

 

 

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

 

 

 

 

署長を尊敬しているディクソンは、あんなにおバカで仕事できなかったのに、手紙を読んで感動。ミルドレッドの娘の事件を本格的に捜査しようと動き出すのです。

 

 

 

 

しかし、その矢先にミルドレッドの警察への攻撃に巻き込まれてしまい、またもや「えー!」ですよ。この映画は始まってから最後まで、ずーっと「なんでこうなるの?」の連続なんです。

 

 

 

 

 

 

 

〜〜まとめ〜〜

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

 

 

 

ミルドレッドと警察とのエピソード以外にも、ミルドレッドと元夫&息子とのエピソードもあり、これも一筋縄ではいきません。本作は「めでたしめでたし」のカタルシスを感じる映画ではない。

 

 

 

人生を左右する出来事と対峙したとき、人は変わるのか、また怒りはどう発動され、その頂点はどこにあるのか……

 

 

 

ラストにも「そういう終わり方なの?」という驚きがありますが、笑えるシーン、泣けるシーン、胸がしめつけられるシーンも。

 

 

「こうなるであろう」というこちらの想像をはるかに飛び越え、あぜん、ぼうぜんとなってしまう展開で、観客の感情を揺さぶるオリジナリティがハンパない!一度、二度と見返したくなる 本当によく出来た作品です。

 

 

 

 

映画で刺激を得たい人に超おすすめ。モンスターママの凄味をスクリーンでぜひご覧ください!🔥