上映期間|3月7日(金)〜3月19日(水)
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【INTRODUCTION】
『底なし子の大冒険』『狼少年タチバナ』などで知られる劇団牧羊犬を主宰し、短編映画では国内外の数々の賞を受賞してきた渋谷悠の初長編作品。家族の再生という、映画では幾度となく語られてきたテーマを新鮮な物語へと昇華させ、魅力的な登場人物たちが観る者を心地よく包み込む。主演には、息子を亡くし後悔の波に溺れる漁師・善次に升毅、言葉少なに圧倒的な存在感を見せつける。障がいを抱える娘を懸命に守ろうとする母・透子の心の機微を田中美里が繊細に演じる。聴覚過敏によって聴こえてくる様々な音を擬音語に変えられる才能を持つ美晴役には『麻希のいる世界』主演の日髙麻鈴が挑んだ。その他、和田聰宏、宮本凜音、上原剛史、井上薫、阿南健治らが脇を固める。
【STORY】
喪失を乗り越えた先に光る、絆と癒しの涙—
北の小さな町の漁師である善次(升毅)は、喧嘩別れをしてから一度も会っていない息子の光雄(和田聰宏)をがんで亡くす。東京で執り行われた葬儀にも出席せず四十九日を迎えようとしていたところに、光雄の妻の透子(田中美里)が娘の美晴(日髙麻鈴)と凛(宮本凜音)を連れて、善次の元を訪ねてくる。
善次は、突然の訪問に戸惑い、うまく接することができないが、彼女たちを通して亡き息子に想いを馳せる。透子は、聴覚過敏を持つ自閉症の美晴を守るのに必死だ。「もう自分しかいない」という決意は、夫である光雄が亡くなってから更に強まっている。美晴は、守られてきた世界から一歩でも外に踏み出したいと願うものの、失敗したり不安を感じると、布団を被り夢の中に逃げ込む。そこは、父の光雄が生前病床で書いた『美晴に傘を』という絵本の世界であった。
やがて、小さな町の人々との交流も手伝い、善次、透子、美晴は、自分自身の内なる声に耳を傾け始める。
作品情報 | 脚本・監督 渋谷 悠 プロデューサー 大川祥吾 渋谷真樹子 撮影監督・共同プロデューサー 早坂 伸 助監督 西 貴人 照明 オカザキタカユキ 録音 寒川聖美 ヘアメイク 岩鎌智美 原 早織(Kleuren) 音響効果 吉方淳二 編集 小堀由起子 音楽 土井あかね 制作プロダクション アイスクライム キアロスクーロ撮影事務所 配給 ギグリーボックス 2025年作品/カラー/上映時間:2時間3分 |
出演 | 升 毅 田中美里 日髙麻鈴 和田聰宏 宮本凜音 上原剛史 井上薫 阿南健治 |
公式サイト | https://miharu-movie.com/ |