『aftersun/アフターサン』(字幕)

上映期間|9月1日(金)〜9月13日(水)※9月6、7、10日休映


【イントロダクション】
海外メディア絶賛、A24 が北米配給権を獲得!
フレッシュな才能が集結した、本年度ベストムービー

20年前の夏、ソフィが父と訪れた陽光注ぐリゾート、きらきら揺れる海。 日焼け後

今も残る、アフターサンクリームの手触り―――すべてがまぶしかった。 これは、誰の心にも在る、大切な人との大切な記憶の物語。

海外メディアが絶賛、A24が北米配給権獲得! 映画界に新たな波を起こす、フレッシュな才能が集結。

11歳のソフィが父親とふたりきりで過ごした夏休みを、その20年後、父親と同じ年齢になった彼女の視点で 綴られる本作。2022年カンヌ映画祭・批評家週間で上映されるやいなや話題を呼び、話題作を次々と手がけ るスタジオA24が北米配給権を獲得。昨年末には複数の海外メディアが<ベストムービー>に挙げるなど、本 年度を代表する1本となった。その波はアワードシーズンを迎えてなおも押し寄せ、父親を演じたポール・メスカ ルがアカデミー賞🄬主演男優賞のノミネートを果たす。脚本・監督は、瑞々しい感性で長編デビューを飾った、ス コットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。製作陣には、バリー・ジェンキンス、アデル・ロマンスキー、エイミ ー・ジャクソンらが名を連ねている。

クイーン&デヴィッド・ボウイ「アンダー・プレッシャー」、ブラー「テンダー」等の ヒットソングが彩る、ローファイな90年代の空気。
31歳の男性として生きづらさを抱えながらも、娘への深い愛情を見せる父親を繊細に演じたのは、ドラマ「ノ ーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカル。本年度アカデミー賞🄬主演男優賞候補に名を連ね、リドリー・ スコット監督が再び手がける『Gladiator 2』の主人公・ルキウスに抜擢されるなど、勢いは増すばかり。思春期 のソフィ役には半年にわたるオーディションで800人の中から選ばれた新人フランキー・コリオ。

本作は、かつての父親と同じ年齢になったソフィの視点を通して、宝もののような思い出を振り返るというフィ クションでありながら、同時に1987年生まれのウェルズ監督のパーソナルな自叙伝の要素も多く盛り込まれて いる。そして、全編に散りばめられた家庭用小型ビデオカメラ「miniDV」、ポラロイドといった90年代のアイテム やファッションの数々は観る者たちの記憶を刺激することだろう。そして、物語を彩るクイーン&デヴィッド・ボウ イ、ブラー、R.E.M、Chumbawambaといったヒットソングの数々もまた、ローファイな夏休みにタイムトリップ させるファクターとなっている。

20年後、記憶の断片を手繰り寄せ、あの時の父を再生する。 まばゆくてヒリヒリと焼きつける、夏の感触が今、あざやかによみがえる。

思春期真っ只中のソフィは、若き父・カラムとトルコのリゾート地にやってきた。まさしくターコイズ・ブルーの海 を臨むまぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、親密な時間をともにする……。

20年後、カラムと同じ年齢になったソフィは、ビデオテープの映像から記憶を手繰り寄せ、当時は知らなかっ た父の一面を見出してゆく。まぶしいほどの夏の光。うだる暑さと少しぎこちない会話。日焼け止めクリームの手 触り。暗闇でゆらゆらと踊る父の後ろ姿。多くを語らず、ミニマリスティックな演出で観る者に深い余韻をもたら す本作は、誰しもの心の片隅に存在する、大切なひととの大切な記憶を揺り起こす。もし、ひとりの人間として内 なる父を知ることができたなら―――。いつまでもまばゆさとヒリヒリとした痛みを焼きつける、愛おしい記憶の 物語を今、再生する。

【ストーリー】

「11歳の時 将来は何をしてると思ってた?」

11歳の夏休み。普段は別々に暮らす父カラムとトルコのリゾート地を訪れたソフィは、あと2日で 31歳になるカラムにビデオカメラを向け、問いかける。

工事中のリゾート施設にたどり着いたカラムとソフィは、予約したはずのツインベッドの部屋ではなく、クイ ーンサイズのベッドのみが置かれた狭い部屋に案内されてしまう。やむなく簡易ベッドに眠ることになった カラムは、ソフィが眠りについたあと、バルコニーでひとりタバコを吸い、闇の中で踊る。

兄と間違えられるほどに若く見えても娘思いの優しい父親であるカラムは、旅行のために最新の家庭用ビ デオカメラを入手し、ソフィの背中に入念に日焼け止めを塗り、タバコは体に悪いと切々と語り、太極拳の 護身術を教える。母親との暮らし、学校生活について話をしながら、かけがえのない親密な時間を過ごす ふたり。だが、骨折したという腕にはめたギプスを取り外すとき、ままならない状況に陥ったとき、堅実さと はかけ離れた人生を生きるカラムの苦悩が衝動的に時折顔を見せるのだった。

現地で顔見知りになった年上のティーンたちが、お酒を飲んで騒いだり、キスをし合ったりする姿に興味 津々の思春期にいるソフィは、ちょっとした自立心と反抗心から、些細なことでカラムと口喧嘩をしてしま う。別々に行動したその夜、ホテルへ戻ると、部屋のドアには鍵がかかったままだった―――。

「たとえば 遊び時間に空を見上げて
太陽が見えたら パパも太陽を見ていると思える

同じ場所にいないし 離ればなれだけど そばにいるのと同じ」

作品情報
監督・脚本:シャーロット・ウェルズ(初長編監督作品)
プロデューサー:アデル・ロマンスキー、エイミー・ジャクソン、バリー・ジェンキンス、マーク・セリアク
キャスティング・ディレクター:ルーシー・パーディー
プロダクションデザイナー:ビラー・トゥラン
衣装デザイナー:フランク・ギャラチャー
音楽:オリヴァー・コーツ
サウンドデザイナー:ヨヴァン・アイデル
編集:ブレア・マックレンドン
撮影監督:グレゴリー・オーク 製作総指揮:エヴァ・イエーツ、リジー・フランク、キーラン・ハニガン、ティム・ヘディントン、リア・ブーマン

原題:aftersun/2022年/イギリス・アメリカ/カラー/ビスタ/5.1ch/101分 字幕翻訳:松浦美奈 映倫:G
© Turkish Riviera Run Club Limited, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute & Tango 2022
出演ポール・メスカル(ドラマ「ノーマル・ピープル」『ロスト・ドーター』)、
フランキー・コリオ、セリア・ロールソン・ホール
公式サイトhttps://happinet-phantom.com/aftersun/index.html