『世界のはしっこ、ちいさな教室』(字幕)

上映期間|11月17日(金)〜11月22日(水)


【イントロダクション】
言葉がわからなくて悔し涙を流した少年も、 結婚させようとする親と闘って進学を選んだ少女も、 宿題を忘れて下を向く兄弟も、みんな輝かしい未来だ。

『世界の果ての通学路』製作チームが贈る、感動の教室ドキュメンタリー!
通学路は最長で片道22km、象に襲撃されても、車いすが壊れても、学ぶことが好きだから学校に通う。ケニア、アルゼンチ ン、モロッコ、インドの小学生の驚くべき登校風景をカメラに収め、日本でも大ヒットした『世界の果ての通学路』(12)の製作 チームが、今度は世界の果ての先生に注目した。舞台になるのは、3か国の学校。ソーラー発電はあっても、水道とガスはな く、スマホの電波も途切れがちなブルキナファソのティオガガラ村。シベリアの雪原で伝統的な遊牧民生活を送るエヴェン キ族のキャンプ地。年の半分は洪水で土地が消えるバングラデシュのスナムガンジ地方の農村。どこも学校へ赴任するだけ でも一苦労の僻地ばかりだが、「子どもたちには明るい未来がある」と、3人の先生は熱意、工夫、根気で教壇に立つ。相談相 手になる同僚はおらず、時には無理難題を吹っかける保護者も相手にすることもある。孤立無縁の状況に心が折れかける先 生を救うのは、日々進化する子どもたちだ。日に日にわかることが増えて、自信に満ちた笑顔を見せるようになってくる。言葉 がわからなくて悔し涙を流した少年も、結婚を強制する親とケンカして進学を選んだ少女も、宿題を忘れて下を向く兄弟も、 みんな先生が大好きなのだ。

貧困や児童婚、消えゆく伝統の継承…… 子どもたちの運命を変えるために、先生ができること
1億2,100万人。これは就学費用がない、近くに学校がない、学校に先生がいないなど、さまざまな理由から学ぶことので きない子どもたちの数だ。教育を受けられずに、読み書きができない非識字者は約7億7300万人(世界の15歳以上の7人に1 人)もいる。義務教育就学率99.96%の日本からすると、信じられない数字だろう。この問題を解決するために教育後進国で は様々な政策が実行されている。

3人の先生の奮闘を見守るのは、前作「MON MAITRE D’ECOLE」で、定年退職間近の恩師ジャン=ミシェル・ブレル先生 の風変わりな授業を記録したドキュメンタリー作品で高評価を得たエミリー・テロン監督。監督本人や教え子に影響を与えて くれた恩師のように、世界のどこかで希望の種を植える先生に密着するプロジェクトは、教育支援団体やジャーナリストなど の協力を得て実現した。キャスティングの条件は意外性に満ちた教室であることと、情熱的に子どもたちに向き合う女性教 師だった。識字率アップが国家の使命であるブルキナファソでは、国立初等教育学校を卒業したばかりの新人教師20名か ら、2人の子を持つ母でもあるサンドリーヌ・ゾンゴを。バングラデシュ北部のボートスクールで働く7人の女性教師の中か ら、子どもや女性の権利を守るために粘り強く戦う若きフェミニストのタスリマ・アクテルが。広大なシベリアに暮らす遊牧 民、エヴェンキ族の研究者から紹介されたのは、現役の遊牧民であり伝統の消滅を危惧するスヴェトラーナ・ヴァシレヴァ と、彼女たちが直面する困難も個性も職歴は三者三様。子どもたちに広い世界を知ってほしいという情熱を共有する3人は、 家族と離ればなれになっても、両親から反対されても、「子どもたちには明るい未来がある」と、信じる道を進み続ける。 そして修了式。壁のない教室に、キャンプに、ボートに教室に奇跡の時が訪れた。達成感に満ちた3人の先生と子どもたち の笑顔に、いつかの自分を思い出す感動の教室ドキュメンタリー。この瞬間も世界のはしっこでたくさんの夢が育っている!

作品情報監督:エミリー・テロン
製作:バーセルミー・フォージェア『世界の果ての通学路』
ナレーション:カリン・ヴィアール『エール!』
フランス映画|フランス語・ロシア語・ベンガル語|2021年|83分|5.1ch|ビスタ|原題:Être prof|英題:Teach me If you can|字幕翻訳:星加久実 後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ 提供:ニューセレクト 配給:アルバトロス・フィルム
出演サンドリーヌ・ゾンゴ、スヴェトラーナ・ヴァシレヴァ、タスリマ・アクテル
公式サイトhttps://hashikko-movie.com/