『音の映画 Our Sounds』豊劇シネマトークvol.9

「豊劇シネマトーク」とは豊岡劇場で上映される映画にちなんだ地域のゲストにお話を聞かせていただく「映画を観る」だけじゃないトークシリーズです。

上映作品『音の映画 Our Sounds』

《概要》

内容|監督と熊倉さんのトークセッションを聞こう!

日時|4月20日(土)『音の映画 Our Sounds』本編17:00〜18:00/トークセッション18:00〜18:30

※トーク終了後、ロビーにて交流会を行います(交流会参加費:1000円)

場所|豊岡劇場 小ホール(豊岡市元町10-18)

料金|鑑賞料金のみ(トークのみ参加の場合:一般500円、豊劇サポーター会員無料)

定員|34名

予約|https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelf8NuFc3qhFX5OFfaoCDmwyUdQUAiMRxkA7uUtdqwtCy8LQ/viewform?usp=sf_link

《作品概要》

2023年3月にシアター・イメージフォーラムで公開され、大きく話題となった「音の映画 – Our Sounds」。

この映画は映像がない、音だけの映画です。

コロナ禍に生まれた新たな芸能/映画の形。

それは岡山県高梁市の日本語教室に集まったメンバーたちの物語。

日本語教室には技能実習生*を中心に多様な背景をもった人たちが集まっています。

日本語教室の先生と生徒らは、コロナ禍で失われつつあった豊かな生活を取り戻すために共にひとつの歌をつくりはじめました。

属性を越えた、“いきもの”としての出会い。

これは、そのささやかな出会いの航路を記録した音だけのドキュメンタリーです。

山間部の小さな町にも訪れているグローバル化の波。

そして、その境界で揺らぐ小さなくぼみ。

そこから生まれる営み、対話、風景、響き。

この映画は、映像が無いが故に、上映される空間、音質や音量、集まる人、観る人の記憶や状況で、観るたびに変化していきます。

決して同じ顔を見せることはありません。

観る者自身がまぶたの裏に映画を流し、上映される場が映画を創造していきます。

そして、上映での出会いを重ね新たな対話が生まれていくことで、この映画は初めて動き出します。

《トークゲスト》

熊倉敬聡 氏(芸術文化観光専門職大学)

1959年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、パリ第7大学博士課程修了(文学博士)。芸術文化観光専門職大学教授。元慶應義塾大学教授、元京都造形芸術大学教授。フランス文学 ・思想、特に詩人ステファヌ・マラルメの〈経済学〉を研究後、コンテンポラリー・アートやダンスに関する研究・批評・実践等を行う。大学を地域・社会へと開く新しい学び場「三田の家」、社会変革の“道場”こと「Impact Hub Kyoto」などの 立ち上げ・運営に携わる。博報堂University of Creativityにて講師を務める。主な著作に『藝術2.0』(春秋社)、『瞑想とギフトエコノミー』(サンガ)、『汎瞑想』、『美学特殊C』、『脱芸術/脱資本主義論』(以上、慶應義塾大学出版会)、編著に『黒板とワイン――もう一つの学び場「三田の家」』(望月良一他との共編)、『女?日本?美?』(千野香織との共編)(以上、慶應義塾大学出版会)、『practica1 セルフ・エデュケーション時代』(川俣正、ニコラス・ペーリーとの共編、フィルムアート社)などがある

《監督プロフィール》

ハブヒロシ監督

アーティスト/遊鼓奏者/医学博士

インドネシア国立芸術大学でのガムラン修行や、セネガルの人間国宝ドゥドゥ・ンジャエ・ローズ・ファミリーのもとでのサバールドラム修行など、世界各地の芸能を学び、馬喰町バンドでの音楽活動や、関ジャニ∞や台湾原住民とのレコーディングなど、様々な音楽の領域で活動する。岡山に移住後、地域づくりに関わりはじめ、小水力発電制作や山菜収穫イベント、丹田呼吸法の伝承活動などに取り組む。2018年より岡山大学にて疫学と出会い、2022年7月よりハーバード大学で社会疫学の研究をするため渡米し、帰国後は京都に拠点を移し京都大学にて疫学研究を継続中。現在は、芸能の現在性について考えながらも、出会いと対話のプロセスを形にし、ある種の詩/沈黙のような瞬間に触れることを目指し、主にコミュニティー(死者/未来/風土等含む)を巡るアートプロジェクトを展開している。本映画では、舞台となった日本語教室を立ち上げ、日本語の先生として出演者らと出会う。