上映期間|4月3日(金)〜4月8日(水)※6日間限定



この作品は、社会的関心の高いテーマを扱っていますが、
十分な検討を経て制作された、ドキュメンタリー作品です。
特定の人物や団体を誹謗中傷する意図は一切ありません。
観る方それぞれが、自身の経験や立場を通して社会の“沈黙”に向き合い、語りはじめるきっかけとなることを願っています。
【INTRODUCTION】
私が開けたのは、この国の本当の姿—――。
伊藤詩織監督による初の長編ドキュメンタリー映画『Black Box Diaries』がついに完成し、日本での公開を迎える。
本作は2024年サンダンス映画祭でワールドプレミア上映され、観客とのセッションでは大きな共感と称賛を呼んだ。以降、世界30カ国以上で上映され、各地の映画祭で高い評価を獲得。2024年10月にはアメリカで劇場公開され、いよいよ日本での公開を迎える。
約10年にわたる取材と自己記録をもとに制作された本作は、性暴力被害の実態と司法制度の課題、そして沈黙を破り声をあげた女性たちの姿を描く。
伊藤自身が経験した衝撃的な事件を出発点に、沈黙を強いられてきた“ブラックボックス”を、自らカメラを回しながら記録し、自ら開いていく。
事件そのものではなく、「その後」に焦点をあて、個人の体験から社会の構造へと鋭く迫る――事件の当事者本人の視点から描いた、これまでにない圧倒的なドキュメンタリーが誕生した。
ジャーナリストとしての視点を持つ伊藤は、被害者という立場にとどまらず、取材者として、そして一人の表現者として、社会の沈黙や偏見と向き合う。
性暴力被害を名乗り出た後も、長く続く裁判、報道、世論の波の中で、自身に起きた事件をどう世間に伝えていくべきかを模索し続けてきた。
自らを見つめながら、沈黙を強いられてきた多くの人々の存在をそこに重ね合わせ、自身に起きた出来事をこの世の中に伝えるために、もがき続けた。
自身に起きた事実を記録しながら、声をあげることの痛みと勇気、その後に続く孤独、そしてその先に見えるわずかな光を、映し出していく。
本作は、特定の個人や組織を攻撃するものではなく、社会がどのように沈黙を生み出してしまうのか、そして、それは、どのように乗り越えられるのか――という問いを観客とともに対話する作品である。
「沈黙を語ること」は、痛みを伴う行為である。
それでもなお、声を発する人の存在が、次の誰かの沈黙を開き、語り始めるきっかけとなる。
ひとりの女性の“ブラックボックス”を描くことで、社会の奥に隠れてきた沈黙の構造を浮かび上がらせる。
この記録は、決してひとりの物語にとどまらず、世界のあらゆる「沈黙してきた人々」への呼びかけでもある。
本作の公開は、沈黙の連鎖を断ち切り、対話のはじまりとなる。
【STORY】
2015年4月3日、ジャーナリストをめざす伊藤詩織25歳は、ある日突然、思いもよらない性暴力被害を受ける。伊藤は実名を公表し、この事件と立ち向かうことを決意。しかし、そこから伊藤の世界は一変する。性暴力の被害を受けたひとりの女性が、自身に起きた事実を記録しながら、社会の壁を少しずつ打ち壊す――。 世界が見つめ、社会の心を揺さぶった、ひとりの女性の“沈黙”と戦う旅が、今幕を開ける。
【作品の背景】
2015年、伊藤氏(当時25歳)はインターン中のジャーナリスト。同年4月3日、知人の男性ジャーナリストから、同意のない性被害を受ける。
警察に被害届を出すも、当初は受理されず、立件されなかった。事件当時、日本の性犯罪に関する刑法は1907年制定の旧法が残っており、「暴行・脅迫」「抵抗」などが立証要件であり、同意の有無のみでは罪を問えなかった。
2017年5月、伊藤氏は実名・顔出しで記者会見を実施。検察に捜査再開を求める。
同年、政府が110年ぶりに性犯罪関連法を改正。「強姦罪」→「強制性交等罪」へ名称変更。
被害者に男性も含まれるようになり、法定刑を引き上げ。
伊藤は同年に著書『Black Box − ブラックボックス』を出版(後に9言語に翻訳)。
2019年12月、民事訴訟で勝訴(被告に賠償命令)。
2023年、国会で性犯罪法が再改正。 同意のない性交を処罰対象に明記(不同意性交等罪)。
同意年齢を13歳から16歳へ引き上げ。
| 作品情報 | 『Black Box Diaries』 上映時間:1時間42分 監督:伊藤詩織 プロデューサー:エリック・ニアリ、ハナ・アクヴィリン、伊藤詩織 企画:河村光庸|エグゼクティブ・プロデューサー:四宮隆史、村松秀信、ロビーナ・リッチティエッロ、ジョシュ・ピーターズ、ニナ・L・ディアズ、ライザ・バーネット・フェターマン|共同プロデューサー:行実良、長井龍 編集:山崎エマ|撮影:ハナ・アクヴィリン、岡村裕太、伊藤詩織、大塚雄一郎|抽象的イメージ:白奉珠圭氣|カラリスト:佐藤文郎 編集コンサルタント:マヤ・デイジー・ホーク|共同編集:マリコ・モンペティ|音楽:マーク・デグリ・アントニ|サウンド・デザイン/ミキサー:アンドリュー・トレイシー 製作:Hanashi Films、Cineric Creative、スターサンズ 配給:スターサンズ、東映エージエンシー 協力:日活 コピーライト:(C)Star Sands , Cineric Creative , Hanashi Films 公式X: https://x.com/bbd_movie 2025年/英国・米国・日本共同製作/102分/5.1ch/ヨーロピアンビスタ/カラー/デジタル |
| 公式サイト | https://bbd-movie.jp/ |