お坊さまと鉄砲【日本語字幕版】

上映期間|2月14日(金)〜2月26日(水) 

【解説】
2006年、国民に愛された国王の退位により、民主化へと転換を図ることになったブータンで、選挙の実施を目指して模擬選挙が行われることになる。周囲を山に囲まれたウラの村で、この報を聞いた高僧は、なぜか若い僧に銃を手に入れるよう指示する。時を同じくしてアメリカから“幻の銃”を探しにアンティークの銃コレクターがやって来て、村全体を巻き込んで思いがけない騒動が持ち上がる……。

長編映画監督デビュー作の『ブータン 山の教室』(2019)が世界中でサプライズヒット、第94回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされ、ブータン映画初のオスカー候補という歴史的快挙を成し遂げたパオ・チョニン・ドルジ監督、待望の第2作。前作では秘境ともいえる地で、伝統を守りながら生きる人々の暮らしを活写しつつ、“学ぶ”ことによって未来は切り開かれていくのだと示した監督が、今回モティーフに選んだのは「選挙」。初めての選挙によって“変化”を求められ戸惑う村の人々の姿を、前作同様、温かい眼差しと飄々としたユーモアで紡ぎながら、本当の幸せとは何かを、観る者に問いかける。

アカデミー賞前哨戦と呼ばれる第50回テルライド映画祭でワールドプレミアされるや批評家たちがこぞって大絶賛。「本映画祭全上映作の中で、3本の指に入る傑作」(DEADLINE)、「刺激的で鋭い洞察力に富んだ風刺コメディ」(THE HOLLYWOOD REPORTER)、「素晴らしい!茶目っ気のある批評性」(VARIETY)などと評された。続くトロント国際映画祭、ローマ国際映画祭など世界各国の15以上の映画祭に招かれ、一般観客の投票によって選ばれる観客賞4つを含む6つの賞を受賞。前作『ブータン 山の教室』同様、アカデミー賞Ⓡ国際長編映画部門ブータン代表に選出され、今作ではショートリスト入りを果たした。アメリカの映画批評サイト「ロッテントマト」では批評家によるスコアが94%フレッシュ、一般観客によるスコアが100%と高い満足度を示している。(2024/9/25現在)

作品情報監督・脚本:パオ・チョニン・ドルジ 『ブータン 山の教室』
製作:ステファニー・ライ(頼梵耘) 
撮影:ジグメ・テンジン

2023年/ブータン、フランス、アメリカ、台湾/ゾンカ語、英語/112分/カラー/2.39:1/5.1ch 原題:The Monk and the Gun
字幕翻訳:川喜多綾子 字幕監修:西田文信
提供:マクザム 配給:ザジフィルムズ、マクザム
後援:在東京ブータン王国名誉総領事館
文部科学省特別選定(青年・成人向き)/ 文部科学省選定(家庭向き)
出演タンディン・ワンチュック、ケルサン・チョジェ、タンディン・ソナム
公式サイトhttps://www.maxam.jp/obousama/